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陳列「ヨコからタテの法則」

商品陳列「ヨコからタテの法則」

1.商品陳列はヨコからタテの動きをもとに設計する

今回は、コンビニやスーパー、ホームセンターなどの一般消費費材をたくさん棚に陳列している量販店のVMDについて語ります。

スーパーマーケットは、図のように逆時計回り、つまり左回りに買い物客が歩いていきます。
矢印のようにお客様は歩いていきます。

お酒売り場に差し掛かりました。
あなたは6パック入りのビールを買おうとしています。
どのような棚割りだったら買いやすいですか。
AとBを比べてください。

そう、Aですよね。

なぜなら、Bだとアイテムが決まっているお客様は買いにくいからです。
6パック入りのビールを買おうとしているのに、5スパン(5つの什器)を横に歩いて探さなければいけないからです。

Aだと、横にスススーと歩いて行って、ビールスパンを見つけ、そこでメーカー銘柄をタテに探せばよいです。(下図)

買う優先順位がメーカー銘柄ではなくて、350mlというサイズでしたら下記の図の棚割りの方がお客様は選びやすくなります。(下図)

ともかく、例外を抜かして棚に何かを陳列する場合は、

●客はヨコに進みながら売場を探し
●立ち止まってタテに商品を探す

ということを思い描いてください。

写真を使って説明します。

例えば、上は外国コンビニのビール売場ですが、タテに銘柄別になっていて、横にサイズ別に展開しているのがわかりますか。

角の目立つところにバドワイザーやコロナビールがタテに陳列しているのがわかります。
で、上はサイズが大きい500ml、下の方は350mlが並んでいます。

これを見れば、お客様はビールの銘柄を探してヨコに歩いてバドワイザーにたどり着き、タテを見て上にある500mlの缶を掴んでかごに入れる、という動作になります。
つまり、メーカー銘柄が優先で次はサイズを探すということになり、先ほどのDの買い方に近くなるわけです。

こんな感じで、量販店の多くはタテからヨコのお客様の目の動きに合わせた棚割り設計になっています。

2.ゴールデンゾーンとは

余談ですが、量販店の棚割りには「ゴールデンゾーン」というものがあり、上図のように、お客様の目に留まりやすく商品を取りやすく戻しやすい棚を指します。
当然、ゴールデンゾーンにある商品は売れ行きがよくなります。

ゴールデンゾーンはメーカーが喉から手が出るほど欲しい棚です。
当然、上や下の棚に行くほどメーカーは不利になります。
理由はゴールデンゾーンでないとお客様の視界に入りにくいから。

お客様がヨコに歩くとき、いちいち1スパンごとに目を上下に動かさないからです。
ゴールデンゾーンをススーッと目で追ってヨコ移動しますので、メーカーとしてはやっぱりお客様の目の先に自社商品があってほしいのです。

3.例外はカセット方式

先ほど、タテからヨコの法則は例外があるといいました。
それはカセット方式を採用した売場の場合です。
Eの図を見てください。

ビール売場が2スパンに拡張されています。
そのビール売場において、各アイテム別のくくりはヨコになっています。

これ、なぜタテくくりにしないかというと、2スパン全体をお客様に見ていただくビール売場設計になっているからです。

カセットは服や雑貨売場でよく採用されている売場のつくり方です。
例えば、このキッチン用品の売場ですが、2スパンになっています。

マグカップやグラス、皿が陳列されていますが、2スパンの棚にそれらがヨコに並んでいるのがわかります。
これが2スパンのカセット方式です。
2スパンで売場全体を見てください、という売場なんです。

もしこの売場で、マグカップやグラス、皿がタテくくりになっていたら、とてもバランスが悪い売場になってしまいます。
カセット方式は、1カセット・1テーマになっていることが多いです。
テーマとはMDテーマのことで、先ほどの例だったら「ビール」、上写真では「食器」というMDテーマになります。

スパンは2から長くて5スパンに及びます。
前述の通りカセット方式の売場はアパレルや雑貨店で顕著です。
ユニクロや無印良品、ラルフローレン、アフタヌーンティーやフランフランなどで普通に見られます。

スーパーやコンビニでカセットにするということは、1テーマで売場を見せたい場合に多いです。
例えば、クラフトビールの特集を酒ゾーンにつくるとか、クリスマスギフトの特集をお菓子ゾーンでつくるとか、お客様を特別コーナーとして強力に誘客したい場合などに使います。

4.デパ地下菓子・惣菜フロアの場合

スーパー・コンビニではなくて、デパ地下の場合はどうでしょうか。
ヨコからタテの法則は通用するのでしょうか。

今はクリスマスシーズン。おいしそうなケーキやお菓子を探しにデパ地下にあなたは訪れているとします。

ここでもあなたは、ススーッとガラスケースの中のお菓子を見ながらヨコに進みます。
ショーケースは高さが1.2m位と低く、お客様は視線を落として「何かいいお菓子しないかな」とススーッとヨコに動いてお菓子を探します。

お菓子店は、A店、B店・・・とブランドごとに分かれていて店舗別にレジ清算するようになっています。
ただ、目を下方向に向けてヨコに移動していくので、店舗ごとにいちいち顔を上げて店名を確認することはしないし、ショーケースのデザインはどの店舗も似ているので、どの店のどのカステラか?なんてお客様は気にしません。

さて、ここで問題です。
A店、B店ともフィナンシェ、マドレーヌ、タルト、パウンドケーキを扱っていました。
各アイテムとも5個入、10個入、20個入などと個数が違う箱がGケース内に陳列されているとします。
FとGの棚割り、どちらがよいと思いますか。

Fでは、フィナンシェを買う人は1.5m幅のショーケースをヨコに見てどの箱入りを買うか選びます。
Gでは、フィナンシェを買う人は1.5m幅のショーケースをタテに見てどの箱入りを買うか選びます。

答えは~。

この場合は、どっちもアリというのが正しいです。
Fの場合は、棚がそのままアイテムくくりになり、棚1枚=アイテムという棚割りです。
視覚的にくくりはわかりやすいです。
ケースの中央に立てば、左右に目をやることでフィナンシェの箱どれかを選ぶことができます。

Gはタテに目をやってフィナンシェの箱のどれかを探すことになります。
Fよりも左右に目をやったり体を移動せずに済むので、こちらの方が使うエネルギーは少なくて済みそうです。

ただし、それほどFとGではお客様の労力は変わりません。

Gがよいとよるケースば、バレンタインやクリスマスの当日か催事フロアに出店している時でしょう。
ショーケースの前は常に人だかりになります。
その場合、お客様は各アイテムを一堂に見ることはできません。

ショーケースの左右がよく見えないので、どれを選ぶか一苦労します。
そんな時、Gの棚割りになっていれば、買うアイテムさえ決めていれば、人だかりでもタテに目をやって箱を選べばよいので、こちらの棚割りの方が有利なはずです。

ただ、Gの場合はくくりを明確にした方がよいです。
フィナンシェとマドレーヌ、タルトとパウンドケーキの間に隙間を入れて各アイテムのくくりを分かりやすくするのです。
くくりはアメーバにせずになるべく四角にしましょう。
その方がくくりは鮮明になります。

くくりに関し詳しくはこちらをご覧ください。

●陳列の整理整頓は get thigs square

5.リレーションの考え方

ところで、リレーションという言葉をご存じですか。
売場と売場のつながりのことです。

同じようなアイテム、同じようなMDテーマ、同じようなブランドなど、似ている商品を隣通しに置くことによってお客様の買い上げ率を上げるやり方をいいます。

例えば、図HのA店とB店の境に注目してください。
パウンドケーキが隣通しになっていますよね。
これがリレーションです。

●リレーションとは「売場と売場のつながり、商品と商品のつながり」

お客様はケースを見ながらススーッとヨコに歩いていくので、パウンドケーキが好きなら、パウンドケーキが固まっている方がありがたいのです。
お客様は店名を見ずにヨコに進むので、店が違っても違和感はありません。

あなたがデパ地下のお菓子店ならば左右の店舗、向かいの店舗が何を販売しているか観察しましょう。
向かいがチョコを売っていたならあなたのお店もチョコ(売っていれば)、右がクッキーを売っていたら、左側にクッキー売場を持って行きましょう。
リレーションがよくなり、買い上げ率は上がります。

また、リレーションは先ほどのお酒ゾーンにも適用できます。
上図を見てください。
焼酎→ウイスキー→カクテル→ビール→ワインというのもリレーションなんです。
焼酎、ウイスキー、カクテルは「水や炭酸をミックスして楽しめる飲み物」ということでリレーションがよいです。
カクテルはハイボールみたいなものもありますので、ウイスキーと相性いいですし、ビールもビアカクテルという飲み方があるので、カクテルと相性いいです。

リレーションは、ショーケースだけではなく壁面ラック、島ワゴンなど、あらゆる売場に適用できるフレームワークですので、ぜひご活用ください。

6.まとめ

スーパーにしても百貨店にしても、お客様はススーッとヨコに動いて商品を探し、目的の売場に着いたら今度はタテに目を動かして商品を探します。
これが「ヨコからタテの法則」です。

  1. 客はヨコに歩いて該当売場を探す。
  2. その時、ゴールデンゾーンである目の高さから腰の高さの棚を見る。
  3. メーカーはゴールデンゾーンを確保した方が売上は上がりやすい。
  4. 客は該当売場に着いたら、今度はタテに商品を探す。
  5. その場合、「くくり」で商品を探すので、ビール売場なら銘柄でくくるか、サイズでくくるか考えて陳列する。
  6. 銘柄を重視する客が多ければ、一番搾り、ドライなどとメーカー銘柄でくくる。
  7. サイズを重視する客が多ければ、350ml、500mlというサイズでくくる。
  8. リレーションを重視する。なるべく似たような商品、関連商品を隣同士に置く。

「ヨコからタテの法則」「くくり」「リレーション」などわかりましたでしょうか。
毎月恒例のオンラインセミナー「センスアップセミナー」では、これらの法則がさらに理解できます。
機会ありましたら、ぜひご参加下さい。

●センスアップセミナー「商品陳列」5月開催

(VMDインストラクター協会事務局)

ギンザシックスのディスプレイ

ディスプレイをふわっと浮かせる2つのテクニック

1.ワフティングとフローティングとは

今回はワフティングとフローティングについてお話しします。

どちらもディスプレイ制作のテクニックです。
ワフティングは、ふわっと商品を持ち上げること。
フローティングは、ふわっと商品を宙に浮かせること。

英語に直すと下記です。

waft = 漂わせる ふわりと運ぶ
float = 浮かべる 浮かせる

どちらも似ています。
どちらも、重たい商品をフワリとさせることを言います。

では、二つの違いはなんでしょう?
それはライザーが見えるか見えないかの違いです。

ライザーとは、展示台のことです。
ライザー忘れた方は、こちらを見てください。
●ライザーの使い方

それでは実際にどんなディスプレイか見てみましょう。
ワフティングとフローティングを使って、テーブルディスプレイをそれぞれ作ってみました。
インスタグラムでお馴染み、カフェテーブルです。(^^)

●商空間スタイリスト インスタグラム

テーブルカフェ
テーブルカフェ2

上の二つの写真を見てください。
上がワフティング。
下がフローティング。

もう少し、近づいて見てみましょう。

ワフティング
フローティング

上の二つの写真を見てください。
上がワフティング。
下がフローティング。

二つのディスプレイテクの違い、わかりましたでしょうか。
どちらも商品をふわっと浮かせています。

両者の違いを種明かしをしましょう。

ライザーの様子
ライザーの様子

上の二つの写真を見てください。
上がワフティング。
下がフローティング。

わかりますか。
ワフティングは、商品を足で支えています。
フローティングも、商品を足で支えています。

足とはライザーのことです。

「なーんだ、ワフティングもフローティングもライザーを足ゲタにして商品を注に浮かせている、同じじゃん」と思うかもしれません。
確かにその点では同じなんです。

大きな違いは、足が見えるか、見えないか。
そこだけです。

足が見えると、「おー、商品を空中に上げているなあ」というのがわかります。
足が見えないと、「あれ、なんでこの商品浮いているんだろう?」と不思議になります。

つまり、フローティングの方がワフティングよりもオドロキが大きいんです。
デパートや駅ビルに行くと、大きなオブジェが空中をふわふわと浮いていますよね。
下の写真を見てください。

東京駅

おー、あんなでっかいねぶたが浮いている~!!と来店客は感動します。

これが、床に置かれた状態だとあまり目が行きません。
床には他のディスプレイや什器、柱、店舗スタッフその他大勢でごちゃごちゃしているからです。

空中は、他に遮るものがなくノイズも少ないので、まるで飛行機を見上げる様。
地上のものよりも、注目率は高まります。
地上のディスプレイが3次元なら、こちらは4次元のディスプレイなんです。

論より証拠。
お菓子のディスプレイを浮かしてみましょう。

お菓子箱を使ったフローティング1

これが3次元の普通のディスプレイ。

お菓子箱を使ったフローティング2

これがフローティング。
あれれ、浮いているー!!と驚いたと思います。

改めて見比べましょう。
下の写真を見てください。
左が普通のディスプレイ。
右がフローティング。

お菓子箱を使ったフローティング3

これ、黄色いルックチョコを後でライザーが支えているだけなんです。
でも、ライザーは見えないですよね。
だから不思議に見えるんです。

2.ワフティングの実際

ワフティング

今度は実用編。
上の写真はアラモアナのショーウインドウ。
ミラーボールがライザー代わりになり、靴をワフティングしています。
キラキラボールがふわっと靴を持ち上げていて、靴に注目が集まります。

シュガーフィナ店内

上の写真はシュガーフィナのテーブルディスプレイ。
赤と金色のクリスマスチョコがワフティングされています。
ワフティング、お菓子のディスプレイにとてもいいです。

3.フローティングの実際

あなたが文具店にクルトガを買いに行ったとします。
シャープペン売場に行きますよね。

売場を見ると、ユニのシャープ芯のディスプレイが。

UNIのディスプレイ
シャー不便の芯のディスプレイ

近くに行くと、「あれれ、浮いている!!」
と覗き込むようになりませんか?
これ、フローティング効果なんです。

PPとしてユニのショーケースがあるけれど、思わず見入ってしまいます。
それはシャープ芯が浮いて見えるからなんです。

ライザーは何てことない、にょっきっと後ろから出ている棒なんですが、透明プラスチックで出来ている上に背景がメタリックなので、客は棒に気が付かないんです。

これがフローティング効果です。

4.ワフティング・フローティングに有効な商品

ワフティングとフローティングは、下記の効果があるのがわかったと思います。

  • 商品を高く持ち上げ、遠くから目立たせる
  • ふわっとした軽さを表現できる
  • ディスプレイのフォーカルポイントになる
  • 動いているような躍動感ができる
  • 商品のくくりをわかりやすくできる

このようなディスプレイに向いている商品は下記です。

●お菓子
・ギフト箱をふわっと持ち上げて、陳列に動きをつける
・マカロンやシュークリームをふわっと浮かせて軽快感を与える
・皿を浮かせてそこに商品を陳列すれば、皿がくくりとなる
したがって、商品分類がわかりやすくなる

●スポーツ用品
・靴や帽子を浮かせることで躍動感が出る
・サングラスやバッグを浮かせることでカジュアル感が出る
・板を浮かせてそこに靴を展開すれば、板がくくりとなる
したがって、商品分類がわかりやすくなる
・釣り用ルアーやビーチバレーボールなどボールを浮かせることで、動きが出る

●パーティ用品
・クラッカーや風船を浮かせることで、華やぎが出る
・オブジェであるシャンパンボトルやグラスを浮かせることで躍動感が出る
・ランチョンマットを浮かせてそこにつまみを載せれば、メニュー提案になる

●ジュエリー・腕時計
・指輪や腕時計を浮かせることで、一点豪華なフォーカルポイントになる
・スポーツウォッチを上下に浮かせることで、躍動感が出る
・ステージを浮かせてそこに商品を展開すれば、ステージがくくりとなる
したがって、商品分類がわかりやすくなる

なお、フォーカルポイントの用語忘れた方は下記ご覧ください。
●フォーカルポイントとは

上記以外にもいろいろな商品が使えます。
ぜひ、ワフティング・フローティングを使って、来店客にオドロキを与えてください。

なお、毎月開催のセンスアップセミナーでは、上記を始めいろいろなディスプレイテクニックを教えています。
興味ある方は、ぜひお越しください。お待ちしております。(^^)

●センスアップセミナー


(VMDインストラクター協会事務局)

演出POPと告知POPをごちゃごちゃにしない

今日は、演出POPと告知POPについて説明します。
いろいろなPOPの種類がありますが、この二つのPOPは、2大POPと言っていいほど、売場で重要なPOPです。
それぞれ使用目的や置く場所、サイズや器具などが違います。

まずは、演出POPからお話します。
演出POPとは、商品や店舗を演出するPOPのことです。
文字ではなく、イラストや写真が中心になっているPOPで、店舗やブランドの世界観を醸成する役目があります。

  • タレントやモデルのポスター
  • 都会や田舎の情景描写
  • 職人の手作業風景、工房の写真
  • 商品を使っている情景描写
  • テレビCMと連動した表現
  • 芸術家のアート作品

などが演出POPです。

ドラッグストアで見かけるエビちゃんやガッキーのポスターがそうです。
GAPやユニクロで見るモデルのポスターがそうです。
ラルフローレンで見る、都会のモノクロイメージ写真がそうです。
吉田カバン売場の皮革製品を作っている工房の写真がそうです。
クルマのショールームで見る、草原を走っている車のポスターがそうです。

これらは下記の特徴があります。

  • サイズは比較的大きく、フレームを使う傾向がある。
  • 壁面に設置することが多い。
  • 商品写真が映っていない場合もある。
  • 商品名や商品説明がない場合も多い。
  • 複数固めて、あるいはリピートで設置される場合が多い。
  • POPと背景の環境、すなわち照明や壁紙・什器などと一体化されることが多い。

掲出注意点としては、下記が上げられます。

  • 設置する場所を選ぶ。棚の空いたところにペタペタ貼るようなPOPではない。
  • ショップデザインと表現テイスト一体化させなければいけない。
    つまり、都会的でモダンな店なのに、田舎の風景写真を演出すると、イメージがちぐはぐになる。
  • 店頭に吊るしたり、テープでチープに貼るようなPOPではない。
  • 名刺大のようなサイズの小さいPOPにしても意味はない。B3以上の大きさはほしい。

演出POPはまさにブランディングなのです。

次は、告知POPです。
これは連呼のPOPと言ってよく、フェアやイベント、キャンペーンを告知するPOPのことです。
今バーゲンシーズンなので、どこの商業施設も告知POPが多く露出していると思います。
告知POPは下記の特徴があります。

  • POPは1枚だけでは意味がなく、3枚以上リピートさせないと告知の効果はない。
  • 高さを揃えないと意味がない。繰り返している様が分からない。
  • 等間隔に並べなくなくてはいけない。
    例えば、フロア通路沿いに5m間隔に置く、棚ごとに左側にグリッドラインを縦に揃えて置くなど。
    リズム感が必要である。
  • 繰り返すPOPのデザインは同じでなくてはいけない。
    不用意に色を変えたりすると、効果は半減する。
  • 文字をたくさん書くと読めない。キャッチフレーズ位の文字でないと、歩いたり車でドライブしている人が読めない。
  • POP器具も統一しなけれ、リピート感はない。

告知POPは「パチンコ店の新台入れ替え」ののぼりと同じです。
繰り返して店頭に設置しないと意味がないのですし、注目率も低くなり、にぎやかさもなくなります。

◆◇◆

さて、本題です。この告知POPと演出POPがゴチャゴチャになっているお店が実に多いです。
告知POPと演出POPは、今まで語ったように、場所と体裁を選ぶのですが、棚や壁に適当に貼るお店が多いです。
例えば、スイーツショップの壁にA4「中元フェア」の告知POPをペタッと1枚だけ壁に貼りつけても意味はないです。
インパクトがないですし、フェアのにぎやかさはみじんもありません。
そのフェアのPOPの横に、お菓子職人の演出ポスターが貼ってあるとしましょう。
その場合は、ブラントの世界観はまったく出ていません。
告知POPが演出POPの荘厳さを汚してからです。

同じように、カーディーラーのショールームに行くと、「ボーナスフェア」のA1POPが1枚だけウインドウに貼られています。
これを唐突POPと呼んでいますが、いきなり清楚なウインドウにペタッとあります。
まさに唐突!
これらのPOPはペナント、のぼり、L字型スタンドPOPにして、連続で店頭に少なくとも5枚は並べないと意味はありません。

その他、車に乗っているタレントの演出POPがトイレのドアに貼ってあったり、カタログスタンドの横にしなれた形で貼ってある風景を見て、ガックリと肩を落としてしまいます。

店は子供部屋ではないですからね。。。。

わかりましたでしょうか。演出POPと告知POPの違い。

POPには種類があり、それぞれ役目と正しい使い方があります。
VMDインストラクターの皆さん、これをしっかり覚えて、POPを管理してください。~

(vmd-i協会事務局)