ブランド店舗の世界観演出の仕方


お店や売場でのブランドの世界観演出についてお話しします。

世界観とは、ブランドイメージを下記の空間要素で表現するものです。
佇まいは鉛直面が大きくないと訴求するのが難しいのですが、メーカーや卸などコーナー展開やエンド展開 しか許容されていない流通業者もあります。
その場合は、什器やPOP、装飾用品などのディスプレイ用品を駆使して世界観をつくるしかありません。

まずはお店のハード面から。
大道具による世界観演出から見ていきます。
ポイントは下記です。

 

  • 天井
  • 什器

 

ひとつひとつ解説していきます。

●床
全体照明が直接反射する面ですので、壁と天井と共に世界観を表現する重要な3大要素のひとつです。
パネルやタイル、カーペットなど様々な製品が建築メーカーから出てますし、既製品を加工してオリジナルなデザインにすることも可能です。
また、床シートも一般的になり、POPや床の模様として重宝されています。

●壁
壁は鉛直面なので、来店客の視線に自然と入ります。
最強の世界観表現要素といっていいでしょう。
壁面用照明、ウォールウオッシャーをつければ、遠くからも目立ちます。
カウンター後ろでは屋号を付けることが多く、ブランド観を決定づけます。
壁紙やパネル、タイル、シートなど様々な製品が各メーカーから出ており、加工もできますので、世界観に最適なものを選びましょう。

●天井
天井方向の目線は、サイン、POPの他に照明や天井のデザインを捉えます。
空間の解放感は、天井と什器の高さのバランス、照度、POP類の数量によって左右されます。
ダウンライト・ペンダントライトなどの照明、オープン天井・ 幕天井などの形態、廻縁や野縁の意匠性、壁紙やパネルなどのデザインパターンや素材によって、世界観は七変化します。

●柱
平場は壁がない場合も多いので、柱ほど貴重なものはありません。
壁と同じく、PPだけでなく、サインやPOPを設置することができます。
壁紙が禁止の柱でもPOPを使用し柱ぐるりを意匠化することもできます。
また、小さい柱の場合は、柱自体を床・壁・天井に次ぐショップデザインの一部にする方法もあります。

●什器
什器メーカーの既製品は、ほとんどがオリジナルデザインに加工できます。
素材もスチール、アクリル、 木材、合成樹脂など多彩です。
意匠にこだわる場合は、図面を引いて色・形・サイズ・ 素材・機能などをブランドのトーンアンドマナーに合わせるとよいでしょう。

以上です。
(vmd-i協会事務局長)