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VMDインストラクターの書いた本

VMDインストラクターの書いた本

VMDインストラクターを輩出している売場塾では今まで1000名以上の卒業生がいます。
卒業生の書いた本を紹介します。
すべて読んでみました。いずれも肩ひじ張らずに読める本です。

最近出版したばかりの本「通行客を来店客に変える「店頭集客」」をまずは紹介し、以下今まで読んだ本の内容をお知らせします。

●通行客を来店客に変える「店頭集客」
著者/ 村越和子 出版社/ 同文館出版
ここまで書くか~というほど、入店にトコトンこだわった逸作。
VMDとは売場づくりの技術とはいえ、お客様が店に入らなければ話にならない。
ショッピングモールのテナントや路面店を営む小売店の方、ショップインショップをフロア内で展開しているメーカーの方にグサリと刺さる。
写真がとても多く、Before Afterで事例を解説しているところが親切でわかりやすい。

●売場づくりの法則
著者/ 佐藤玲子 出版社/ 同文館出版
名古屋で活躍中の佐藤さんの本。
自分でリバイスしたさまざまな売場のケーススタディが掲載されている。
その経験と実績をもとにVMDの法則をまとめている。

●いる接客、いらない接客
著者/ 齋藤孝太 出版社/クロスメディア・パブリッシング
接客のポイントは共感・共振・共有という独自の考え方で、わかりやすくまとめた接客指南書。
CRMの参考にもなる本で、自分のクライアント業務の実例も豊富に語っている。
他3冊読みましたが、これが一番わかりやすい。

●頑張らなくても1日3200万売れました
著者/ 坂本玖美子 出版社/ 秀和システム
シングルマザーでいながら接客未経験で大塚家具に入社し、トップセールスになった坂本さんの実話をもとにしている。
「こころの営業」でいかに顧客の心をつかみ、売上を上げていけばいいのかが楽しくわかる指南書。

●買わせる極意
著者/ 吉田美紀 出版社/ 講談社
「真夏にカシミヤコートを売る!」スゴ腕販売員の実戦術!!というタイトルがついている本。
もとスーツのAOKIで販売4冠王に輝く、敏腕セールスレディ。
いままでの接客本と違った、鋭い切り口でノウハウを教えている。

●お客様が本当に喜ぶ 「客単価アップ」販売のススメ
著者/ 久保田正恵 出版社/同文館出版
「目の前のお客様をただ大切にすること」で客単価がアップし、お客様の満足度が高まる方法。「おすすめトーク」「セット販売・コーディネート販売」の極意を解説!
コスギのGolden Bearの店長で担当VMDの経験が生きている。

●リサーチ&リニューアルの策定と実践
著者/ 長谷川 安希子  出版社/ かんき出版
リサーチ&リニューアル(R&R)が集客施設の経営を変える。集客施設のマーケティングの考え方、リニューアルのための各種リサーチ手法、リニューアルの戦略策定の方法と手順などで構成。
商業施設の集客のための調査の基本を知ることができる本。

●集客・販促術大全
著者/ 豊増さくら 出版社/ 明日香出版
小売店だけでなく、VMDで起業している方・副業している方にもためになる本。
集客とリテンション(顧客保持)のテクニックが55+5入っている。
もちろんVMDテクもバッチリ入っている。

これは私が知って読んだ本なので、まだまだ出版している人はいると思います。
卒業生の方は、こんなふうにして自分独自の理論を展開してしています。
接客本が多いのも特徴で、普段から現場スタッフとして活躍していた経験と実践をまとめています。売場塾生の本を読んで知性を高めましょう~。(^^)

もちろん新刊もありますが、中には絶版も。
ただし、中古本市場で販売していますので、アマゾンなどで検索してください。

最後ですがオーバルリンクの本もお忘れなく!!

●オーバルリンクの本

あと、これ売場塾卒業生から出版ご報告いただいた本なので、他にも出版されている方、大勢いると思います。
本を出している売場塾卒業生はぜひお知らせください。(^^)

(vmd-i協会事務局)

ワインのエンド売場

買うのにわかりにくい商品をどうVMDでわかりやすくするか

1.ワインやコーヒーの自分の「定番」を探してみた

ワインにしてもコーヒーにしても専門店にはズラリ商品が並んでいます。
10どころではなく、20も30も同じように見える商品が並んだ中から、いつも選んで買っていると思います。
売場を目の前にして何を買おうかとまどっている人は多いと思います。

ただ、こんなことはありませんか。

  • とりあえず、お店のおススメというPOPのついた商品を買う。
  • 店員さんがススメる商品を買う。
  • 「特売」の商品を買う。
  • エンドやテーブルに同フェイスがたくさん並んでいるものを買う。

通でもない限り、じっくり探すというよりも目についたものを選ぶ感じで買っていると思います。
特に上の写真のようなエンドや特売売場で買う人が多いですよね。

そんな買い方をしていた私はある日、買い方を工夫してみよう!と思い立ちました。
毎回、意思なくワインを買うのに疑問を感じたからです。

ワインやコーヒー、クラフトビールといった、ひとつひとつ選ぶのに難しい商品を、買いながら記録をとることによって、どの商品を買えば自分にとってよいのか、研究してみました。
そして数年間、記録を取り今も続けています。

20も30もあるような種類のワイン、クラフトビール、コーヒーを違う商品を買いながら、ひとつひとつ写真に撮り、下記の項目を記録しています。

ワインブック
  • 産地または国
  • 商品名
  • 店名
  • 購入日
  • 価格
  • 数量(グラムやリットルなど)
  • 味や香りの感想

ワインは下記が加わります。

  • 国名
  • 地域名
  • メーカー名
  • 卸会社名

ワインとクラフトビールはアルバムを作り、五つ星~一つ星にページを分類しました。

記録していたら、ワインは424本、クラフトビールは272本になりました。我ながらよく飲みました。(笑)
コーヒーはいろいろなメーカーや産地、販売店のコーヒー95種類に。

すると分かったことは、下記でした。

●おいしいと思った商品は必ずしも、店舗のおススメやエンドの大量陳列と一致するとは限らない。
●おいしいと思った品種や銘柄はほぼ3か月に一度は繰り返し買うようになる。
その数は、コーヒーで10銘柄、ワインで50銘柄、クラフトビールで30銘柄。
それが自分にとっての定番である。
その中でさらにハズせない銘柄を数種類に絞り込むことができる。
●おいしいと思った商品はいつも買えるとは限らない。


品切れまたは販売中止になっていることも多い。ワインに関しては1000円台~3000円くらいのまでのワインで、ほぼ3つの店で買っています。ワインとクラフトビールはアルバムを作り、五つ星~一つ星にページを分類しました。
それは柳屋、成城石井、ヴィノス山崎、信濃屋です。
下記で店舗を紹介しているのでご覧ください。

●顧客戦略「インテリジェント・コンシューマー」

各銘柄の記録は、ワインを例にすると次のような感じ。

  • NINE STONES シャルドネ オーストラリア アデレードヒルズ 成城石井 2500円 13.5%
  • Three Thieves ピノグリ 米国 カリフォルニア 柳屋 2500円 13.5%
  • アッサンブラージュ フランス コート・ドガスコーニュ 成城石井 2000円 12%
  • ストーンヘッジ ゲベルツトラミネール 米国 カリフォルニア ヴィノス山崎 3000円 14%
  • キューン フランス アルザス ピノグリ 信濃屋 13.5%
  • KONO ソーヴィニオンブラン ニュージーランド マルボロ トフ 成城石井 2000円 12%

という感じで5つ星で50くらい銘柄はあるんですが、だいたいよく買うのはさらに半分に絞られます。
ワインについての定番は、ざっくり書くと、下記になります。

  • 国はフランス イタリア ニュージーランド 米国 日本がメイン
  • 地区はフランスはラングドッグ、イタリアはソアーベ、ニュージーランドはマルボロ、米国はナパ、日本は甲州
  • 品種はシャルドネ ピノグリ ゲベルツトラミエール ソーピニオンブラン リースニング
  • 度数は10%~14%
  • 価格は2000円台

こんな感じで、買ったワインはほぼすべて記録しているので、我が家の定番、私の定番というのができてきました。
ある理由で買うワインは白に偏っていますが。(笑)

そもそも「何が自分の定番か」が、購買者にとってはぼんやりしていると思います
一般客は、いちいち買ったワインを記録していないので、買ったワインの情報はすぐに忘れてしまうかもしれません。
しかも、よほどのことがない限り、商品名をすらすら言える方は少ないでしょう。
なので、先ほど言ったように

  • とりあえず、「お店のおススメ」「特売」というPOPのついた商品を買う。
  • 店員さんがススメる商品を買う。
  • エンドやテーブルに同フェイスがたくさん並んでいるものを買う。

という循環に陥ってしまい、永遠に私や我が家の定番のワインとはどのようなものかわからないままになってしまいます。
「たかがワインだから、安くてうまければいい」という向きもありますが、せっかく専門店・専門売場で購入しているので、それではもったいないと思います。
店側にしても、顧客をナーチャリングして、自分にとっての定番を毎回買ってくれるロイヤリティ高い客にしたいはずです。
ナーチャリングとは、ワインの買い方や飲み方を教えるという意味です。

そこで、個人的な趣味も兼ねて、顧客がワインやコーヒー売場に通い、自分の好きな商品に出会え、自分の定番をつくることができないか、VMDの観点から考えてみました。

2.お客様の「定番」をつくる仕掛けとは

ワイン売場

まずは顧客の行動をおさらいしてみましょう。
上の写真を見てください。
ワインがズラーり、並んでいますね。
「たまにはワインを飲んでみようかな」と思ったあなたはワインを1本買うとします。

すると、VMD分類サインは下記のようになっていました。
下記はよくある売場分類パターンです。

・大分類/ 国別
・中分類/ 赤・白・ロゼ別
・小分類/ 価格別

ただ、店の入り口には「おススメワイン」売場があります。
時間がもったいないあなたは、この「おススメワイン」で値ごろなワインを感覚で買い、レジに行くでしょう。
メイン売場は見向きもしませんでした。

これが通常のパターンでしょう。
それはそれでいいのですが、店側としては特売だけではなく、お客様の「定番」をつくる仕掛けをVMDでつくります。

そこで方法としては

1.来店頻度が高くなっていくにつれて客の「定番」が浮かび上がっていく工夫
2.定番がわかるにつれて店頭の特集売場からメイン売場へ客を行かせる工夫
3.メイン売場ですぐに客が自分の定番を検知できる工夫

とったVMD施策となります。

 

3.客の「定番」が浮かび上がる「おくすり手帳」方式

ヴィノス山崎

私のようにいちいち記録をつけていられない顧客は、どうやっておいしいと思ったワインを記録し、思い出すか。

そのヒントが「ヴィノス山崎」さんにありました。
ヴィノスさんのワイン売場はPOPがそのままワインカードになっていて、私が先ほど記録していたうち、下記の情報が持ち帰れます。

  • 赤・白・ロゼ
  • 産地または国
  • 商品名
  • 品種
  • 味や香りの店の感想
ヴィノス山崎のワインカード
アルバムの中のワインカード

「おいしかったなー、このワイン」。
と思ったあなたは、そのワインカードをそのままキッチンや机の引き出しに保管するだけでいいんです。
次買う時は、そのワインを買うか、それと似た味のワインを買えばいいんです。

・同じメーカー
・同じ国
・同じ品種 を買えばいい

という自分なりの工夫をするようになっていきます。
逆においしくなかったワインは、ワインカードにバッテンをして保管します。

工夫をするのも面倒な人は、とにかくいつも買ったワインのカードを机の中に入れておいて、たくさん溜っていて、バッテンのないカードのワインを買えば、失敗がなくなります。
しばらくすると、自分の「定番」を定着させることができます。

要は、調剤薬局の発行する「おくすり手帳」と同じと考えるとよいです。
「おくすり手帳」があれば、次に薬を買う時に失敗することがなくなります。

一番いいのが、調剤薬局の薬剤師のようなソムリエが売場にいてアドバイスできるのがいいのですが、スーパーのワイン売場にはそうそうソムリエはいません。
セルフ買いのワイン売場を運営しているスーパーや専門店は、簡単に記録できる方法を、ヴィノス山崎さんみたいに売場に設ければいいんです。

「プライスカードにQRコードを付けて、それをスマホで撮ってもらうといいよね」
とあなたは思うかもしれませんが、意外とそれ面倒なんです。
スマホで撮るのも面倒だし、あとから画像を探すのも面倒なんです。

下の写真を見てください。
私がよく買うコーヒー店のQRコードですが、これ一度も写真を撮ったことないんです。
意外とスマホを向けて写真を撮り、後でネットで見てみる人は少ないのではないかと思います。

ヤナカ珈琲のPOP


以前、取材した売場塾卒業生の運営するワイン売場では、ヴィノス山崎さんのような感じでワインカードを配布していました。
下記を見てください。キレイなカードですね。
思わず持ち帰ってしまいます。
店舗スタッフは、顧客が買ったワインカードにそっとこのようなカードを忍ばせればいいんです。

ワインカード

このお店、wine@EBISUというんです。
詳しくはこちらをお読みください。
ワイン売場づくりの今がわかります。

●wine@EBISUのバーチャル・マーチャンダイジング

4.来店客はPOPを読むのか

ワイン売場のIPは

・大分類/ 国別
・中分類/ 赤・白・ロゼ
・小分類/ 価格

または

・大分類/ 赤・白・ロゼ
・中分類/ 国別
・小分類/ 価格

になっているのがよくあるパターンです。
ですが、自分にとっての定番とは、国や地域よりもやはり味が優先なのではないでしょうか。
国や商品ブランドがいくらよくても味が自分に合わないと話になりません。
ワインやコーヒー、クラフトビールは、香りもあります。

味や香りの情報をPOPに書いてある店はPOPを読めば、商品のだいたいの感じは掴めます。
しかし商品名と国や品種だけで、味と香りが書いていない店もあります。

根本的に、いちいちPOPの文言を読むのは面倒でしょう。
この売場のPOPを全部読む人は少ないです。
マトゥアというワインはよく買うんですが、最初から一度もPOPを読んだことがありません。
マルボロが好きでボトルのデザインと価格で買った商品だからです。
POPの本文が小さいし、読む気にならないというのが本音です。

とすると、メイン売場に来てPOPを読まない客はもう「セレンディピティ」に身を任せてワインを探すしかありません。
セレンディピティとは、「偶然の出会い」という意味です。

●VMDとセレンディピティ

しかし、なんとかPOPを読ませる工夫はできると思います。
一番いいのが、読ませるのではなくパッと見て視覚的にわかることです。

文字よりもレーダーチャート
渋味・酸味・果実味・辛口・甘味などをレーダーチャートか横棒グラフにする。
文字よりもアイコン
イチゴ・カシス・マンゴー・オレンジなどと香りや味を表すアイコンを表記する。
●文字よりも色
ライトからフルボディに至るまで、POP自体の色の濃度を変えていく。

この上で、パンチのあるキャッチコピーをPOPに添えれば、ある程度はイメージは付くと思います。
例えば、私がワインカードに書いているフレーズはこんな感じ。

  • 洋ナシ・パインが甘く香る辛口ワイン
  • パイナップルの味がバツグン、中庸な味
  • リンゴ、ライムのまろやかな辛口ワイン
  • ミネラル感豊富で塩っぽいウイスキー味のワイン
  • パインとはちみつのフルボディワイン

と、だいたいフルーツの味をキャッチにもっていっています。
これと似た感覚でPOPをつくっているのが、カルディ。
短いキャッチコピーとイメージ写真、そしてカラフルな色づかいのデザインが印象的です。

カルディのワインPOP1
カルディのワインPOP

エノテカのような高級ワインを扱う専門店は、このような派手な書き方は、特売売場かエンドおススメ商品のPOPに施しているくらいでしょう。
メイン売場のPOPはエンドと違う落ち着いたデザインになっていて、3行×13文字の商品案内を客にじっくりゆっくり選んでもらうようになっていると思います。

エノテカと対照的に、カルディのワイン売場はエンドやメイン売場という区別がしにくく、ワイン棚が入り組んでいて、一様に探すことができない宝探し店舗になっています。
ただし、赤・白・ロゼ・発砲に加え、国別価格別にグルーピングはアメーバだけれどある程度くくりはできています。
この店はセレンディピティに期待して探す店であり、1000円台の価格帯メインで安くておいしいものが多いので、失敗しても損は少ないのがいいところ。

カルディのように、大衆向き店舗として店全体が特売しているところは、客がセルフでセレンディピティ的に買う店、と割り切った方がいいかもしれません。

5.「エンド」ユーザーに標準を合わせるのも手

と、ここまでいかに店内にお客様を誘導して、自分の定番を見つけさせるかについて述べてきました。

ただ、メイン売場に行ってワインを買い、その経験値を蓄積し、その中から定番を見つけ出す、というお客様は少ないかもしれません。
「定番はエンドの商品だ」という方が多いと思います。
メイン売場で探すよりも、エンドやテーブルに置いている「お得商品」「おススメ商品」をいつも買う方が楽でしょう。

モノがありあまり多品種が同時に展開している売場は、化粧品にしてもワインにしても買い物が面倒くさい一因になっています。
現に、先週の番組「ニュースキャスター」では、「商品が探しやすいのは6種類まで。それ以上だと何を買っていいのか迷う」という買い物の定説を紹介していました。
毎日着る服をコーディネートごと貸し出したり、はては日曜日の過ごし方まで指南するアプリも登場しているとか。
それだけ、買い物や日曜の過ごし方まで考えるのが面倒になっている人が多いのが事実みたいです。

以前、ワインソムリエの方が言った言葉で印象深いものがありました。

「ワインショップはライトユーザーからヘビーユーザーに顧客を育成して客単価を上げていく、という戦略は必ずしも有効ではない。
むしろ、ライトユーザーはずっとライトユーザーでいてもよい」

これは一理ありました。
「定番はエンドの商品だ」というお客様がいても悪くはないと思いました。

これは先ほどの「インテリジェントコンシューマー」理論と違う考え方です。

●「インテリジェントコンシューマー」理論

ライトユーザーをヘビーユーザーに無理に育成するよりも、不特定多数のライトユーザーのままをキープするという考えもおもしろい。
このようなお客様は永遠に店の奥に行ってワインを選ぶ行為はしないでしょう。
いつもエンドの特売やオススメを買う「エンドユーザー」でい続けます。

顧客にはいろいろなクラスターがあって、無理にアップユーザーに引き上げない「エンドユーザー戦略」も有効。
この考え方は、あらゆる嗜好品にあてはまるのではないでしょうか。

・釣り
・楽器
・CD
・ゲーム
・映画
・スポーツ
・旅行

などなど。

よく思えば、私もJAZZは聴くけど、いちいちうんちくなどかまってられない。
ミュージシャンがどうとか、歴史はどうとうかはいいんです。
ただ音楽がおもしろければ。

こういう人でもレコード1000枚、コンサート100回は行く人もいるでしょう。
ライトユーザーだからと言って、お金を出さないということではないんです。
むしろライトユーザーの比率を大きくして、お店のロイヤリティを高くし他店へ行くのを阻止する戦略にするとよいでしょう。

エンドの商品をライトユーザーにいつも買っていただく、「エンドユーザー戦略」、ぜひ考えてみましょう~。

(vmd-i協会事務局)

キレイキレイ

スタイリングで店頭品質を守ろう

1.店頭品質の3つの課目

今日は、店頭品質についての第2弾「スタイリング」について話します。
店頭品質とは、そのブランドらしい心地よさをを保つ上で必要なルールです。
店舗スタッフがその要で、常に店頭品質をキープする役割を担っています。

ちなみに、店頭品質は、

1.スタイリング・・・整然さ、ブランドテイスト
2.クリンリネス・・・清潔さ、新鮮さ、身だしなみ
3.快適性・・・・・・明るさ、プライバシー程、広さ

の3つの課題と8つの細則に分かれています。
2.クリンリネスについては、年末にアップしたブログを読んでください。

●クリンリネス

それではスタイリングについてお話しします。

2.スタイリング「整然さ」

スタイリングの細則「整然さ」とは店内のインテリアである什器や家具、照明やオブジェが、ブランド空間に支障をきたしていないか?ということです。
下記のようなケースが考えられます。

●余分なものが見えている

代表格が段ボール箱。
入荷したままの段ボール箱がそのままカウンター前や通路に置きっぱなし。
これは店を倉庫と化してしまう要因になります。
確かに売場、特に棚の足元に段ボールを置けば商品補充は楽ですし、いちいちバックヤードに行く手間も省けます。
しかし、それは店舗の都合でお客様と関係ありません。。
お客様にとっての段ボールは見苦しい以外の何物でもありません。
歩く邪魔になるし、せっかくラグジュアリーなブランド商品が棚に並べられても、その下に段ボールが転がっていてはガッカリしてしまいます。

段ボールの他にも、脚立、掃除用具、使わないのぼりなどのPOP類、ティッシュなどのノベルティ類などが売場に露出していませんか。
これらも段ボール箱同様、お客様にとって余分なものなんです。

スタッフは楽かもしれないけど、お客様にとって迷惑。
すぐにお客様の目に触れないところに収納します。


●ものが倒れていないか、傾いていないか、よれていないか

このタイトルの要素が売場にあると、お客様は不安になります。
なぜかというと危ない、または見苦しいからです。

  • のぼりが倒れている
  • モニタ台が傾いている
  • キャビネットの引き出しのしまりが悪く飛び出ている
  • ライトが切れている
  • ジャバラの窓シェードの2.3本が曲がっている

などなど、店内に配置されている小道具がグラグラ・ガタガタでは、お客様の心理もグラグラ・ガタガタになってしまいます。

店内備品は整然と配置し、老朽化しているものは修理するか新品に換えましょう。

3.スタイリング「ブランドテイスト」

チェーン店というものは、本部が決めたショップ・ブランドコンセプトによって佇まいに規律を与えています。

ルイ・ヴィトンはルイ・ブィトンらしさ、ユニクロはユニクロらしさ、レクサスはレクサスらしさが、ブランドガイドラインを通して守られています。

ところがブランドガイドラインにも落とし穴があります。
VI(ビジュアル・アイデンティティ)といって、サイン看板やロゴの設置について細かく規定はしていますが、店内備品・消耗品に関しては規定していない例が多いです。

例えば、あなたの勤めるラグジュアリーなブランドショップは下記になっていませんか?

●カウンターのペンは、100円ショップのペン
商品購入が決まるとお客様が宅配を頼むこともあります。
そんな時にカウンターであなたが差し出すペンは100円のボールペンになっていませんか?
3万円の高級皿を買ったのに、カウンターに置いてあるのは100円のペン。
せめて1,000円の見栄えのよいボールペンに換えましょう。
ペン立ても忘れないで揃えましょう。

●なぜか招き猫や七福神がいる
これは自動車ディーラーに多いんですが、ショールームのカウンターに招き猫がいたり、七福神がいたりします。
インテリアオブジェとして飾っているのですが、社長の趣味なんでしょうか。
トレンディなRVや高級セダンを展示しているのになんだか場違いですね。
店のテイストにあったオブジェに換えましょう。

●ゴルフコンペの立てが置かれている
営業所も兼用している不動産屋のような店に行くと、ゴルフコンペの立てが置かれ、「優勝・葛城営業所」などと書かれていたりします。
これは取りましょう~。
お客様に見せるものでもないです!

●信用金庫からもらったカレンダーが置かれている
店のカウンターや商談コーナーに置かれているカレンダーには○○信用金庫と書かれています。
明らかにノベルティとわかるカレンダー。
これも厳禁です。
カレンダーは無印良品やフランフラン、ハンズやロフトなどでデザインがよいものを買ってください。
会社名が書かれていない、お店のテイストに合ったものを選びましょう。

●消毒液が「キレイキレイ」になっている
これはたとえです。キレイキレイにするな、というわけではありません。
私もオフィスでキレイキレイ使っています。(^^)

ラグジュアリー専門店のトイレを拝借したときのこと。
なんとキレイキレイのパッケージそのままが置かれていました。
その横には「クリネッシュティシュ」そのものの箱が・・・。

これでは高級ブランドを買ったお客様はげんなりしてしまいます。
液体ソープは無地のボトルに入れ替え、ティッシュ箱も雑貨店でよいものを購入し入れ替えましょう。
リッツカールトンがトイレでこんなこと、しないですよね。

4.スタイリングってどうやって考えればいいの?

上記のように、店内備品やインテリア小物は店舗のデザインテイストに合わないものは換えるか、排除します。
では、我が店のデザインテイストはどうあるべきか、どうやって考えたらいいの?ということですが、答えは簡単。
あなたがおうちのリビングルームのデザインを考えるのと同じようにすればいいんです。

例えば、あなたが「うちのリビング、ハワイのホテルみたいにしたいなー」とテイストを考えるとします。
テイストとは、住居人であるあなたの感じる感じ方を言います。
そしてテイストは人によって違います。
「ナチュラルで北欧調」とか「ガーリーなカジュアル」とか「シンプルでクール」とかテイストの表現はいろいろです。
例えば、我が家のリビングは「ナチュラルでシンプル」です。
だから、時計やフレーム、家具や家電に至るまで「ナチュラルでシンプル」なものを選んで設置しています。

 

我が家のスタイリング

家具屋や雑貨屋に行ったとき、ネットで何かを買う時、まずこのテイストが頭の中にあるので、数種類いいのがあって迷ったときは「テイストに合うかどうか」で選んでいます。
これをトーンアンドマナーといいます。

トーンアンドマナーとは文字通り、家具や備品を置く時のマナー(ガイドラインみたいなもの)なんです。
だから、我が家では、赤や黄色のべたべたのインテリアや、刺繍模様や幾何学模様の華美な備品は買わないんです。

同じようにあなたの所属するブランドショップは、本部で決めたテイストとトーンアンドマナーがあるかもしれません。
店の備品を買う時にまずそれを確認しましょう。

これはフランフランのトーンアンドマナーのガイドライン。
https://francfranc.io/design-system-guidelines/

例えば、フランフラン店内に写真をPOPとして設置するにも、このようなガイドラインを守らなければいけません。
https://francfranc.io/design-system-guidelines/design-system/essence-of-basic-design/image

なるほど、これだと招き猫は完全にペケですね。(^^)
バラの花が好きだから~と言ってバラの写真を飾ってもいけません。

VMDは文字通り、視覚的にブランドらしさを感じさせるしくみです。
にわかインテリアコーディネーターになったつもりで、備品やインテリア小物を選んでください。
テイストやトーンアンドマナーについては下記で詳しく解説していますので参考にしてください。

●トーンアンドマナーのフィルターで売場デザインを決めよう

5.スタイリングはクリンリネスと快適性とリンクする

ということで、スタイリングの細則「整然さ」「ブランドテイスト」をお話ししてきました。
スタイリングの考え方と活かし方、わかったと思います。

さて、このスタイリングは「クリンリネス」と「快適性」にリンクしているのです。
冒頭で言った様に「店頭品質」は下記の3つの課題で構成されているからです。

1.スタイリング・・・整然さ、ブランドテイスト
2.クリンリネス・・・清潔さ、新鮮さ、身だしなみ
3.快適性・・・・・・明るさ、プライバシー程、広さ


スタイリング能力がスタッフに備わってくると、いっしょにクリンリネスと快適性もキープしようとする姿勢が芽生えます。
理想の店舗や売場に近づけるために、自分で率先してクリンリネスも快適性も守るようになるんです。

これも、我が家と同じと考えていいでしょう。
私の家は先ほど言ったように、「シンプルでナチュラル」というトンマナを大切にしているんですが、自然とクリンリネスを気を付けるようになっています。

  • 洗面ルームは雫ひとつ落とさない
  • ティッシュは惜しまず使って、常に机や棚の汚れをふき取る
  • 食器類を置いたテーブルは、食器の跡がつかないようにランチョンマットを敷く
  • テーブルや机の上は最低限のモノしか置かない
  • 衣類や文具など使ったものはすぐ片付ける

などなどして、ショールームのように佇まいをキープしています。
たまーに来る人が「これ本当に人が住んでいるの?」というほど、シンプルになっているんです。

同じように、あなたの店はクリンリネスを保つことによって、いつものブランドテイストの空間を作ることができるんです。
そう、チリ一つ落ちていないディズニーランドのように。

クリンリネスはスタッフの心がけそのものと言えるでしょう。

ということで、ブランドショップに勤務している皆さん、VMDの皆さん、お店のスタイリングぜひキープしてくださいね。
まだスタイリング決まっていないという店は早急にコンセプトづくりから始めてください。
詳しくは下記に書かれています。

●店舗コンセプトのつくり方

(vmd-i協会事務局)

POPの法則「オンスクの法則」

POPで売場に客を集める「オンスクの法則」

1.オンスクの法則 プロローグ

今回は「オンスクの法則」についてお話しします。

POPを使って自社売場に来店客を導く法則と言っていいでしょう。
特にショップインショップを作っているメーカーコーナーにうってつけの法則です。

では、どんな状況でこの法則が使えるか解説しましょう。
あなたが駅ビルのフロア内通路を歩いているとします。
スリーコインズという雑貨屋さんにさしかかりました。

スリーコインズ 3-coins

遠くの壁に何か書いてあります。(上写真)
12m先だからよくわかりません。

スリーコインズ 3-coins

でも8mくらいに近づいたら、「FASHION」の字が見えます。(上写真)

スリーコインズ 3-coinsの売場

もう少し近づいてみます。
2m手前に来ました。(上写真)
すると、「FASHION」のPOPの下に「SPRING COLLECTION 2024」の文字が見えました。

スリーコインズ 3-coinsのポーチ

30cm手前。(上写真)
もう棚の商品の手前です。
「ファッショナブルなポーチがたくさんあるわね」と思うあなたはパッグのタグを手に取って商品説明を読みます。

オンスクの法則、なんとなくイメージはわきましたか?
そう、あなたが興味を持った売場に近づくにつれ、その売場の情報がPOPを伝わって分かってくるんです。

POPとは最初は「FASHION」、次は「SPRING COLLECTION 2024」、そして最後はポーチのタグでした。

2.オンスクの法則とは

オンスクの法則のイメージがわかったら、今度は図でわかりやすく説明します。
今度は、スーパーマーケット店内の壁「HAWAIIAN CAFE」のコーナーと仮定します。

あなたはスーパーフロア内通路を歩いています。

 

遠くの売場が見える

●おや (上図)
「おや、あそこになにか茶色の売場があるな、なんだろう」
壁の10m手前なので「、色がまとまった壁だな」としか思えません。
でも少し興味を引きます。

 

少し近づいた売場

●ほう (上図)
8m手前に来ます。
すると、壁の上に大きく「HAWAIIAN CAFE」の文字が見えてきます。
「ほう、ハワイコーヒーの売場かあるのか」
とコーヒー好きなあなたきとても気になります。

 

だいぶ近づいた売場

●なるほど (上図)
5m手前に来ました。
「HAWAIIAN CAFE」のPOPの下に
「ビターエスプレッソ」
「バター風味」
「チョコレート風味」
「赤ワイン風味」
というPOPがあるのが分かりました。

「なるほど、いろいろな味のハワイコーヒーが売っているんだな」
と感心します。

 

すぐ手前の売場

●そーか (上図)
2m手前に来ました。
ここまでくると、先ほどの味別のPOPの下に

「ボトルタイプ」
「顆粒タイプ」
「粉末ステックタイプ」
と書かれているPOPがあるのがわかります。

「そーか、コーヒー豆が液体や粉末などで売っているんだな」
とかなり商品を理解してくれています。

 

30cm手前の売場

●買おう!(上図)
もう壁に30cm手前です。
商品もプライスカードもよく見えます。
赤ワイン風味のコナ地区の顆粒タイプの商品を手に持ったあなたはこう言います。

「買おう!こりゃ週末飲むのにいい」


これがオンスクの法則なんです。
図にまとめるとこうなります。

オンスクの法則

ということで、遠くからお客様が来る視点で売場を描いてみました。
「ハワイアン カフェ」売場にお客様がだんだん近づいてくる様子が分かったと思います。
お客様の動向をオンスクの視点で解説します。

●おや →ハワイアンカフェの壁面全体に気がつく (壁面全体)

●ほう →ハワイアンカフェの売場だと気づく (大見出しPOP)

●なるほど →味別のコーヒー売場になっていることに気づく (中見出しPOP)

●そーか →飲み方別パッケージになっていることに気づく (小見出しPOP)

●買おう! →コナ地区のワイン味のコーヒーパッケージをつかむ (プライスショーカード)

これを壁面だけの図にするとこうなります。

 

オンスクの法則

3.オンスクの法則は新聞の編集と同じ

大谷翔平の記事

オンスクの法則を生かしたPOPによる売場集客の組み立て方がわかったと思います。
それは新聞の表紙の編集の仕方と同じなんです。

上の写真は12月15日(火)の夕刊の表紙です。大谷翔平がドジャーズ入団が決まった日の夕刊です。
これをオンスクの法則と同じように説明します。

●「朝日新聞」題字は店名と同じ

●大見出し「ドジャーズ大谷 勝つために」は大見出しPOPと同じ

●大谷の写真は店のショーウインドウと同じ、つまりVP

●中見出し「この10年成功と思っていない」は中見出しPOPと同じ

●小見出し「入団会見」は小見出しPOPと同じ

●本文はプライスショーカードと同じ

●愛犬デコピンの写真は店内ディスプレイと同じ、つまりPP

どうですか。
改めて両者を見比べてください。

売場と大谷翔平の記事

オンスクの法則と新聞って構造的に同じことがわかります。
「売場づくりは編集と同じ」と、私たちVMDインストラクターがよく言うことがよくわかったと思います。

そんな法則で売場を見ると、オンスク法則があちこちにあることがわかります。
例えばこれ。

スリーコインズ

「KITCHEN」が大見出しで、「食べる」が中見出しということがわかります。

そんな目でオンスクの法則を使って売場をいろいろ見てください。
すると、ああユニクロはオンスクの法則がしっかり生きているな、とか
ヨドバシカメラもPOPがある程度大見出しや小見出しが固定されているな、とか
セリアはPOPが見やすいな、と感じるはずです。

ヨドバシカメラの洗濯機売場

あなたはPOPを店内に適当に貼っていませんか。
そしてデザインもバラバラに組んでいませんか。

オンスクの法則を使ってPOPをデザインし設置しましょう。
すると、あなたの集客したいショップインショップやコーナーにお客様は集まってきてくれます。

POPについて詳しく学習したい方は、ぜひセンスアップセミナー「POP活用体系」にお越しください。
7月開催です。

●センスアップセミナー「POP活用体系」

また、セミナーテキスト本「商空間ディスプレイ」の12章でも詳しくPOPの活用の仕方を教えています。
この機会にぜひ勉強してください。

●VMDセミナーテキスト本「商空間ディスプレイ」

今回は、オンスクの法則でした。

(VMDインストラクター協会事務局)

窓を拭く手

VMDの前前提「クリンリネス」

1.クリンリネスの定義

年末の今日は「クリンリネス」についてお話しします。
cleanlinessといい、要は売場をキレイにするということです。

クレンリネスとどう違うかというと、違わないです。
クリンリネスは日本言葉で、英語で正しく発音すると「クレンリネス」になるんです。

クリンリネスは、店頭品質、つまり店内空間をブランド化するのに必要な最低限の常識といえます。
つまりクリンリネスは当たり前なんです。

クリンリネスは下記の3つの細則から成り立っています。

1.清潔さ
2.新鮮さ
3.身だしなみ

ひとつひとつ見ていきましょう。

 

1.清潔さ

店内や売場に、ほこり・汚れ・ゴミ等はないか確認しましょう。

・カーペットにゴミが白く浮いている。
・床に髪の毛が落ちている。
・テーブルが汚れている。
・窓のさんにほこりがついている。
・ガラスが汚い。

などなど。
毎日・毎時間チェックしてください。
そして気がついたらすかさず掃除しまょう。
ディズニーランドのキャスト並みにささっと。

意外と見落としなのがトイレ。
せっかく店内はきれいでも、トイレに入ったらガッカリされないように気を付けましょう。

 

これは高級コーヒー店のトイレですが、洗面台に雫ひとつなかったです。

・洗面台の周りに雫が飛び散っている。
・洗面台の鏡にしずくがついて白くなっている。
・洗面台の下が湿っている。

こんな感じで気がついたスタッフはトイレの紙や洗面台のティッシュでもいいので、ササッと拭きましょう。

ディスプレイも清潔さはもちろん必要。
ライザーやプロップスが汚れていたりしていませんか。

・サンタクロースの顔が黒ずんでいる。
・クリスマスツリーの周りにほこりが浮いている。
・テーブルクロスがよれよれで汚くなっている。

遠くからキレイなディスプレイに見えても、近くに来たらなんだか汚い・・・。
こんな風にならないようにしましょう。

床・壁・什器・照明といったショップを構成している大道具も清潔さが大切。
壁や什器にセロテープ痕がたくさん残っていませんか。
有名なチェーン店でも棚のサンにたくさんのテープ痕が残っています。
これはプライスカードを貼ったりはがしたりしているから起きることです。

ある時、マネキンメーカーにお伺いしたときに役員の方は言いました。

「レンタル什器って戻って来た時がすごいんです。シールやテープ、接着剤ですごく汚くなって戻って来ます」
とラックやGケースで大渋滞の倉庫を見せていただきました。
なるほど、思ったより什器は汚かったです。
これでバレンタインチョコレートを販売していたのか?と驚きました。

「これこちらで磨いて再生してまたレンタルするんです」

お疲れさまです。

什器の棚が汚いのは、プライスカードをセロテープで固定することが一因にあります。
以前VMD指導していたお店で、プライスカードを棚に固定するときにセロテープ使用を辞めるようにお願いしました。
代わりにこの住友3Mのポスターテープを差し上げました。

 

このテープ、強力なくせにはがしやすく、棚に跡が残らないので昔から重宝しています。
プライスカードホルダーだけでなく、ライザーや仕切り板、商品そのものもガッチリ棚に固定でき、楽に取れます。
傷も汚れもまったく残りません。

リバイスに行くときは常にこれを携帯していて、お土産にお店に渡してから帰ることもしばしばです。

2.新鮮さ

店内や売場に色あせ、はがれ、老朽したところはないか振り返ってみましょう。

・レジカウンターの天板が剥げてざらざらになっていませんか。
・白い壁紙がうっすら黒くなっていませんか。
・お客様用ソファの端が切れていませんか。
・のれん上部のパイプが曲がっていませんか。

色々チェックしてみましょう。

こんなことがありました。
売場塾卒業生と駅前のホテルで待ち合わせしました。
会って少し会話した後、卒業生のMさんは言いました。

「実はこのホテルでずっと気になっているところがあって」

と示す先に比較的大きな造花がありました。

「あの造花ずっと草花が下に向いたままになっているのよ」

よいディスプレイ構成を知っている我々にとって、確かに花瓶と造花のバランスが悪く、一部は花瓶から飛び出ているように見えました。
草花が元気なく垂れているんですね。
彼女、結婚式場のフラワーコーディネーターもやっているんですが、彼女でなくてもじっとその造花を見れば、誰でもヘタっているがわかりました。

あのままの状態で3年経っているといっていました。
すごいですね・・・。

店のサインに関しては、3年ではすまされないところもたくさんあります。
以前関わりがあった店で、カルプ文字の屋号がサビているインテリアショップや、電照看板のカラーコルトン部分が色褪せして店名ロゴがかすれているクリニックもありました。

どんなに店内でいいものを売っていても、イメージダウンは免れません。
看板は一度作って終わりではなく、定期的に作り変えるものと心得ましょう。

 

3.身だしなみ

スタッフの身だしなみは適正かチェックしましょう。
服の汚れやしわ、服のコーディネート、髪、メイク等々。

最近は店もオフィスも服装は緩和する傾向にありますが、それでも

・髪色
・ピアス
・ネイル
・カラーコンタクト

などは規制しているお店は多いです。
つまり服装のガイドラインがあるのです。

ガイドラインがない店は、文章化し規定を数値などで厳密に表すことをおススメします。
例えば、メガネショップのZoffさんは、

・ピアスは左右1個ずつ3cm以内
・髪色は11トーン以下のナチュラルな色
などと決めています。

カウンセリングを行う美容師さんや銀行の金融コンサルの方などは、個室やコーナーで長い時間お客様と相対することがあるので、特に服装には気を付けたいです。

ある日のこと、金融コンサルと個室でカウンセリングを受けました。
初対面だったのですが、コンサルの方の服にすごく大きいシミがついていました。

大丈夫かな?と思うほど大きく目立っていました。
喫茶店でコーヒーを上からひっくり返されたのかな、と気になってしまいチラチラ見てしまいました。
こんな時、金融コンサルの方が「実はこのシミ、さっきのランチでアクシンデントがありまして着いてしまったんですよ」とでも気軽に言ってくれたら、商談に集中できたんですが・・・。

これが本当に朝最初から意識して着ているものだとしたら、銀行か本人のセンスを疑うしかありません。
いずれにしろ、こうした不慮の事態に対してのガイドラインもつくっておいた方がよいでしょう。


今日はクリンリネスでした。
VMD担当の皆さん、クリンリネスはVMD以前の常識です。

ぜひお見せをキレイに保って快場を継続してくださいね。(^^)

(vmd-i協会事務局)