アメーバ」タグアーカイブ

陳列の整理整頓は get thigs square

整理整頓とは、ものを四角くすること

英語でget thigs squareとは整理整頓するという意味です。
これ、直訳するとものを四角くするという意味です。
とても理にかなっている言葉だと思いました。

例えば、子供がメイプルマニアのバタークッキーを食べていたとします。
(上の写真)
外国人のあなたは子供にこう言うでしょう。
「Get thigs square!」(テーブルの上を整理しろ!)
慌てて子供は下の写真のように直しました。

写真を比べてみてください。
机の上のものが四角になっています。
下の写真を見てください。線を引きました。こんな感じです。
要はバラバラの方向を向いていたものを四角く固めたということです。

ディスプレイを整理整頓しよう

これはVMDのIP(商品陳列)に当てはめることができます。
上図を見てください。
あなたはインテリアショップの店長です。
テーブルの上の小物を見て嘆いています。
「なんだか商品がバラバラだな」。

何とかしたいですよね。
そこで、get thigs squareを応用します。
そこで、まずは商品をタイトにします
タイトとは、「寄せる」という意味です。
下図のように商品を寄せて商品のカタマリをつくります。

商品のカタマリの周りは隙間をつくってください。
この隙間のことをVMD用語でネガティブスペースといいます。
ネガティブスペースがあると、カタマリがわかりやすくなります

でもまだこのままでは、整理整頓は道半ば。
これを四角くしないといけません。
下図のように各々のカタマリを四角くしました。
これをくくりと言います。

陳列は四角く商品をかためることにより、整然としてきます。
線を入れると下図のようになります。

これはただ四角く固めただけではありません。
グリッドラインが合っているんです。
赤い点線がグリッドラインです。

グリッドとはタテヨコの線を揃えることを言います。
グリッドラインを揃えることにより、よりカタマリは整理整頓されます。
グリッドライン①は各カタマリの頭が揃っています。
グリッドライン②は各カタマリのタテ中央が揃っています。

まとめです。
改めてBefore Afterを見てみましょう。
整理整頓の仕方は次の順序。

  1. タイトに商品を固める。
  2. ネガティブスペースを各カタマリの間につくる。
  3. カタマリを四角くする。
  4. グリッドラインを揃える。

棚の陳列を整理整頓しよう

今度は実戦です。
コンビニのオーラルケアの売場を見てみます。(上の写真)

きれいな整理整頓ですね。
商品が四角くくくられているのがわかります。
しかもグリッドラインがピターーーーとあっています。
下の写真を見てください。
これが本当の整理整頓ですね。(^^)

アメーバは厳禁

今度はダメな例を見てみましょう。
一見、きれいな四角になっているように思います。

線を引いてみます。
あれれ、なんか気になるところが・・・。
そう、右のパイナップのトレーがアメーバになっているんです。(下の写真)

くくりが四角くなく、アメーバになってしまうと陳列は乱れてしまいます。
せっかくの壁面陳列が台無しですよね。
この場合は、アメーバの元凶になっているパイナップル1台をサーフボードに変えるだけでいいんです。
すると、壁面ディスプレイはきれいになるし、お客様も選びやすくなります。

アパレルショップの応用

あなたがアパレル店スタッフだとします。
4段ある棚に3色あるTシャツを畳み置きするとします。
サイズ別に上段からS,M,Lと並べていきました。
色でタテくくりになりました。
きれいな四角ですよね。

でも途中で本部からもう1色黄色の追加が来ました。
すると、「青はあまり売れないから黄色をいれちゃえ」と、あなたは無理矢理1色を追加して下図のようにしてしまいます。

あらら、見事なアメーバ。

これではきれいに見えないばかりか、お客様が選びにくくなってしまいました。
「青のLはどこにあるの?」
「黄色はSはないの?」
お客様はすぐに選べないので、あなたは質問攻めに。
ますます忙しくなってしまいました。

このように陳列をアメーバにしてしまいますと、デメリットの方が多くなります
この場合、あなたがやるべきことは、青を全部下げて黄色と変えること。
週ごとに様子を見て、色をローテーションしていけばいいのです。
つまり、いつも3色を保つということです。

それでも、どうしても4色出したいという場合は、他の什器や棚と調整がつかないか、試してみることです。
リレーション(隣に違う商品を入れてみること)、定数(什器の棚数を変えること)、VMD分類(各棚にサイズ別でなく色別に並べ替えるなど)などを駆使すれば、陳列は調整でき、すべてが丸く(四角く)収まります。

わかりましたか。
get thigs square!!
売場のたたずまいを美しくするには、get thigs square。
これを覚えてくださいね。

陳列もっと覚えたーーい、というあなたは、ぜひ「商品陳列」セミナーにお越しください。
7/28にオンラインで開催します。
●センスアップセミナー「商品陳列」

(VMDインストラクター協会事務局)