「売場づくり」タグアーカイブ

パン屋のVMD指導の仕方

ベーカリーショップの売場づくり、店づくり、悩んでいる方も多いと思います。
パン屋VMDのポイントをお話します。

●フェイシング
ほとんどのパン屋ではパンがおいしそうに見えていません。
袋売りの場合はシールでパンを隠している店も多いです。
パンの顔をきちんと出すように指導します。

●IP
カゴやおぼんなど陳列用品に入れているケースが多いと思いますが、ショップブランドや商品ブランドのテイストに合わせた用品をきちんと選んでいるか指導します。
紙や布のかけ方なども汚くならないようにします。

●POP、サイン
POP制作とPOP編集のルールが守られているか指導します。
デザインの仕方やPOP器具も教えるといいです。

●店頭品質
特にカウンター周り。調度品や文具、POPで汚くなっているケースが多いです。

●テーブルプレゼンテーション
IPテーブルが多いと思いますが、使用するディスプレイ用品、積み上げ方、フェイシング、くくり、高さなどを指導します。高さがあると立体的になるので、ライザーを勧めるのもいいです。
私の知っている限りでは、ディーンアンドデルーカのパンのディスプレイが日本の中で一番高いと思います。

あと、パンの商品そのものも大事。
私がよくいくパン屋でRベイカーというパン店がありますが、
ここ、パンのシズルがとてもいいです。
シズルとは、食品だけがもっている表現方法で「おいしそうに見える」
ように商品を作るのがポイントです。

パンの表面に野菜と肉をどのように載せていくか。
色やボリューム、ふっくらとした質感などがあれば、思わず手に取ってくれます。
色はビビッドでコントラスト配色がおススメ。
黄色や赤など暖色系の色があれば、さらにいいです。

かごに入れるときなども、かごからはみ出すくらいの量がよく、たわわに見えた方がおいしそーーという感覚になります。

ディーンアンドデルーカ、豆一豆、ル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュ、Rベイカーなど行ってみましょう。
パンがきれいに並んでいます。

また売場塾の卒業生もパン屋さんのVMDやっている方が多いです。
●売場塾フェイスブック

パン店、お菓子店のVMDインストラクターのみなさん、売場づくりがんばってください。

(vmd-i協会事務局)

なぜホームセンターは倉庫型で、雑貨店はインショップ型か

ホームセンターと雑貨店、什器の配置方法を見てみましょう。
ホームセンターは、倉庫型什器配置をしていて、主通路・副通路はまっすぐ伸びていて、見通しもよいです。
200坪以上の広いフロアにズラッと同じようなデザインの什器がタテヨコ整列正しく並んでいます。

一方、雑貨店、セレクトショップなどは什器の並びが不一致で、
グリッドラインに合わせて同じ方向を向いていないケースも多いです。
フロアのところどころにテーブルが置かれていて、什器もゾーンによってデザインが変わっています。

特徴的なのは、什器で空間を囲っている点です。
コーナー囲い、柱周り囲い、アイランド囲い、テーブル囲い等を駆使してMDテーマに沿った品揃えを展開しています。
例えばキッチン用品店では、バーベキュー、カフェ、包丁・ナイフ、調味料、お酒、和食器、スイーツ用具、テーブルカバーなどがMDテーマです。

ホームセンターの売場にももちろんMDテーマはがありますが、MDテーマによる囲いは、水平的、連続的に配置されています。
例えば副通路8スパンに、スパンのカタマリごとにグリッドラインに沿って同じアイテムのものが並べられています。
MDテーマは、雑貨店がライフスタイル別やデザイン別だとすれば、ホームセンターがアイテムテーマが主流です。

ホームセンターと雑貨店の違いは他にもあり、売場面積と取り扱い数量です。
雑貨店が30坪~50坪標準だとすれば、ホームセンターは200坪かそれ以上のフロア面積で、2,3層のフロア構成も珍しくありません。

雑貨店は、ホームセンターにおける日用品ゾーンの中の取扱数量が少ない店のようなもの。
客層を絞った品揃えをしているため、日用品のセレクトショップといっていいでしょう。

この日用品のセレクトショップである雑貨店は、先ほど言ったようにデザイン別、ライフスタイル別のフロア展開が多いため、暮らしの世界観の演出が大事になってきます。
什器という壁で囲い、その中に世界観を演出しています。

例えば、「大人のカフェタイム」というMDテーマの売場をつくるとします。
MDは本格的なコーヒー抽出器と質感のあるコーヒー食器、ナチュラルなデザインのランチョンマットや丸山珈琲店のようなブランド豆を用意します。
それらを置く什器に、木目のカフェテーブルを用意し、PPとしてテーブルコーディネートを設置します。

世界観を演出するのに、こうしたPP(ポイントプレゼンテーション)があるとよく、品揃えや什器デザインだけでなく、展示で世界観を演出できます。
加えて照明の色温度や照度、床・壁、サイン・POPのデザインの演出があると、さらに世界観は深まります。

この極端な例がイケアで、囲いごとにライフスタイルを演出しています。
一部を採用しているのが東急ハンズやMUJIと言えます。
小さな雑貨店の例としては、アフタヌーンティーやフランフランが挙げられます。

アパレル店舗に照らし合わせてみれば、ユニクロが倉庫型、ビームスがインショップ型と言えます。

書店ならば、ジュンク堂が倉庫型、未来屋書店がインショップ型です。
未来屋書店では、例えばミステリー書籍、趣味の書籍、旅行の書籍というように、MDテーマごとに什器で囲われた部屋になっています。
中央が座り読みするスペースになっていて、そこにはミステリー作家がテーマのディスプレイが施されています。
天井には西洋のランプが吊り下がっていて、まるでアガサクリスティの世界に入り込んだようです。

さて、ホームセンター、GMS、スーパー、大型書店、図書館がなぜ倉庫型でアイテム別構成がメインなのか解説しましょう。
それは、これらの業態ではどこに何があるか、すぐにわからなければいけないからです。
広いフロアの中で迷子にならないように、分類サインを道しるべとしてフロアにめぐらせ、関連するアイテム同士を近くに集積しています。
通路もタテヨコまっすぐに伸びていたわかりやすく、モノも探しやすいです。

分類サインとは、本屋でいうと、小説、ビジネス、雑誌、キッズ、旅行、コミックといった表示サインのことです。
これが規則正しく通路沿いに並んでいるので、お客様は短時間でその売場に到達できます。
特に目的買いのお客様にとって便利です。

話しは変わりますが、倉庫型の店舗でも、インショップ型を取り入れることによって、セレクト的な売場を作ることができます。

単調な倉庫型のフロアにインショップ型囲いをつくると人目を引いて、ぶらっと寄れる憩いのスペースになります。
買い物という作業ではなく、見て触って楽しむ、比べて商品をせる、と言った娯楽の売場にもなります。
これが広いフロアのところどころにあると、「買い物作業」をして苦労して歩いている方の憩いのスペースになります。

私はこれをコネクトポイントと言ってまして、東急ハンズやロフトのような都市型ホームセンターではよく見ます。
東急ハンズの主通路沿いのテーブル売場がそれにあたります。
これがあると、目的買いだけでなく、アミューズメントとして売場に寄るお客様も多くなります。

これからは、倉庫型・インショップ型の折衷型の店舗が有効だと思います。
なぜならば、目的買いの場合はインターネットで済んでしまうことも多くなっているからです。

自分のお店は倉庫型がよいのか、インショップ型かよいのか、一度考えてみましょう。

(vmd-i協会事務局)

漏れがない店舗診断には想起法が利く

店舗診断はVMDインストラクターだけではなく、中小企業診断士などの経営コンサルタントがよくしているコンサルティング手法です。

店舗診断の方法で、よくあるのがチェックリスト法です。
チェックリストを持って短時間で売場を回り、加点方式や○×式で記入するものです。
チェック項目は、採点範囲により10~40位と幅がありますが、毎回同じ項目をチェックすることによって、項目ごとに改善の進行具合を確かめることができます。

VMDを初めて導入した会社や、VMDコンサルタントとして独立したばかりの方にとって、チェック法は採用しやすく、ミステリーショッパーなどの調査会社でもなじみがあります。
私が教鞭をとっている売場塾でももちろん、基本講座でチェックリスト演習をしています。フィールドワークではチェックリストをもとにお店をオリエンテーリングしています。

ただ、このチェックリスト方式、実は漏れがたくさんあるんです。
例えば、下記のチェックリストをつくったとしましょう。

  1. 店内見通しはいいか。
  2. 店頭VPのテーマはわかりやすいか。
  3. 店頭から見て、売場の区切りは明確にわかるか。
  4. 陳列は正しく分類され、くくられているか。
  5. 商品のフェイスは見やすくなっているか。
  6. 店内PPのテーマはわかりやすいか。
  7. マグネット売場は店内に設置されているか。
  8. 通路幅は来店客に適した広さになっているか。
  9. POPは規則正しく売場に設置されているか。
  10. お店のクリンリネスは保たれているか。

と、とりあえず10項目書きましたが、じゃあこれをすべて守れば、うちのお店のVMDはパーフェクトかというと、そんなことはありません。
漏れがやたらあるんです。

例えば、

  • 照明が暗い個所があるが、それはチェック項目にない。
  • 字が読めないPOPがたくさんあるが、それはチェック項目にない。
  • そのブランドらしからぬ什器のデザインだが、それはチェック項目にない。
  • ディスプレイ構成がバラバラな箇所があるが、それはチェック項目にない。
  • トイレットペーパーの横に高級化粧品が来ていて売場のつながりが変だが、それはチェック項目にない。

などと、数え上げればキリがありません。

じゃあ、チェック項目を100位にしてそれを毎回チェックすればいいんじゃない?ということになるとします。
それでは1週間しか持たないでしょう。
毎回、チェックに時間がかかりすぎ、継続的ないからです。

そこで、想起法の登場です。
想起法とは一言でいえば、VMDの六法全書の中からルールに違反している項目を抜き取り、「この売場はここがルール違反になっていますよ」と、改善点を指摘する方法です。
VMDのプロであるVMDインストラクターは、頭の中に売場づくりの六法全書が入っているので、売場を見ただけで「ここが悪い」というのがわかります。
この六法全書、どのくらいのルールが入っているかというと、基本55のルールが入っています。
さらに基本の進化系として、追加したルールがあり、その数は100位。
しかも項目は毎年更新・追加しています。

なんだ、結局100じゃん、と思うかもしれませんが、想起法というのは、売場を見て、頭の中の100項目のうち、必要と思うものを取り出しさえすればいいのですから無駄がありません。
100のうち、20だけ改善項目が必要かもしれないし、50あるかもしれない。
毎年、いろいろな店舗診断を遂行していて、「これは項目に入れたほうがいいな」という新しいルールを作り続けているので、今のところ、漏れはないようにできています。

例えば、最近照明の問題に関しては、下記のルールを設定しました。

・全体照明
→明るさ
→色
→照明器具
→健康・安全性
・部分照明
→明るさ
→色
→照明器具
→健康・安全性
・店外照明
→照度・輝度
→意匠
→健康・安全性

売場塾では、改善項目のことをフレームといい、別名「売場づくりの型」と言っています。
余談ですが、最近は「きれいさ」もフレームに入れました。
以前は売場をきれいにしておくのは当たり前のこと、で改善項目に入れなかったのですが、けっこう汚いお店も多いことから、スタイリング・クリンリネス・快適性という型を追加しました。

話をまとめると、想起法とは下記です。

  • 売場づくりの六法全書を頭の中の引き出しに入れておいて、それから売場を見る。
  • 売場の悪いところを頭の中の六法全書の該当項目から取り出す。
  • それをスタッフなり、クライアントに、わかりやすくまとめて指摘する

こんな感じです。
すると漏れはありません。
このしくみを当社は「フレームワーキング」と呼び、商標も取っています。

最後にひとこと。
売場づくりの六法全書のことをガイドラインといい、ブランドごとにガイドラインは違う、つまり売場づくりのルールは違う・・・ということを念頭においてください。

(vmd-i協会事務局)

売場に見出しを付けて集客しよう

今回は、「売場の見出し」について話します。

売場塾では、分類サインとか分類POPとか言っているアレです。
今回は、読者にわかりやすく「見出し」という言葉を使います。

見出しは、新聞を読むときによく使います。
大見出し、中見出し、小見出しなどといいます。
例えば、昨日の朝刊は北朝鮮の核実験が一面に大見出しで載っていました。
夕刊のスポーツ面は錦織決勝進出ならず、が大見出しで載っていました。

中見見出しや小見出しはその下に位置する見出しです。
例えば、錦織の記事でしたら、「体力消耗で苦戦」が中見出しになります。
北朝鮮の核実験だったら、「安保理が臨時会議を招集」が中見出しです。

売場の見出しも新聞と同じ。
見出しが売場にあることで、なんの売場かわかりやすくなりますし、目的の売場にさっと行くことができます。

例えば、スーパーでは、「精肉」が大見出し、「鶏肉」が中見出し、「名古屋コーチン」が小見出しになります。
場所は下記になります。

●精肉
主に壁一面に大きくボードで設置されています。
お肉の写真付が多いです。

●鶏肉
その下のパラペットに細長く掲示されています。

●名古屋コーチン
什器の上にスチレンボードでセットされています。

さて、この売場の見出しの表現ですが、スーパーや家電量販店のようにアイテム文字だけではないんです。
いろいろな表現方法があるんです。下記に例を挙げます。

●イラストや写真を使った見出し
例えば、先ほどの精肉売り場では、肉の大きな写真のみでもOK。
豚や牛のイラストでもいいんです。
要は肉売場だとわかればいいので、文字がなくてもOKです。

●ピクトを使った見出し
ピクトとはトイレの男女マークみたいなものです。
例えば、ケータイ売場ならスマホのピクト、洗濯機売場なら、ドラム式洗濯機のピクトを見出しに使います。
こちらも文字がなくてもOKです。

●フレーズを使った見出し
フレーズとは文のことです。キャッチフレーズのことです。
例えば、無印良品では「レトルトカレー」という文字の見出しではなくて、「自宅で簡単、1分でできる夏のカレー食卓」みたいなフレーズになっています。
無印良品はライフスタイルショップなので、スーパーみたいな表現をしてしまうと、こじゃれた感じを失ってしまいます。

●ブランドロゴを使用した見出し
デパ地下がいい例で、「虎屋」とか「ヨックモック」とかブランドロゴを見出しに使います。パラペットについています。
ロゴの方が一般人に親しみやすいのですが、。伊勢丹ではロゴに色を付けるのは禁止されています。
トーンアンドマナーがある商業施設はロゴ使用に制限をしています。
あとセレクトショップは一見見出しはなさそうですが、注目させたいブランドの名前は売場に掲げています。
ユナイテッドアローズでも「スティーブンアラン」や「モンキータイム」は人気が高いので、そのロゴが売場に見出し掲示されています。

●MDテーマ名を使用した見出し
ウィークリー、マンスリーで変わる特定編集売場はMDテーマ名を、そのまま見出しとして掲示します。
今なら「ハロウイン特集」「ミッドナイトハロウインウイーク」「月見で団子シリーズ」「防災に備えよう」みたいな感じです。
これは「精肉」や「鶏肉」のような定番売場と一線を画す短期売場なので、サインやPOPのデザインが違う場合が多いです。

いかがですか。
売場の見出しは千差万別です。
お店の対象客、ブランドテイスト、取扱商品によって表現が違います。

最後に、見出しを付けると便利な売場は下記です。

  • 難しい商品を扱っている売場・・・薬や化粧品
  • 商品の種類がたくさんある売場・・・洗濯機やケータイ
  • 商品が小さくて細かい売場・・・電池、フライ
  • 初心者が多い売場・・・LED、ピアノ

あなたの売場に見出しは付いていますか。
見出しを付けて、わかりにくい売場をわかりやすくして、買い上げ率をアップさせましょう。

(vmd-i協会事務局)

売場のデコボコを改善しよう

売場が乱雑に見える原因に什器があります。

什器のデザインとレイアウトがバラバラだと、売場がきたなく見えます。
これ、どうしてそう見えるのか考えてみましょう。
色やサイズ、素材、高さ、棚の奥行きなど、隣同士の什器のデザインが違うことが挙げられます。

売場のデコボコは特にサイズが影響している場合が多いです。
什器は性格上、什器を隣同士にくっつけて繋げて、売場という空間をつくります。
なので、什器の高さや奥行きのサイズが違うと文字通り、売場はデコボコに見えるんです。

なんか売場が乱雑だな、と思ったら、什器を見ればよいです。
デコボコだということがわかります。
なおデコボコの原因は什器デザインだけではありません。
商品やPOP、ディスプレー用品にもあります。

例えば、最下段に置いている在庫の段ボール箱が
7cm前に突き出ているだけでも、デコボコに見えます。
在庫に布を掛けて隠しても、布そのものが通路にでっぱるのでデコボコに見えます。

その他、商品が什器の背板より高く棚に置かれていてもデコボコに見えますし、POPが什器より外れて突き出して貼ってあるとき、デコボコに見えます。

ジャンブル什器もそうです。
特売のワゴンやメーカー持ち込みの什器など、通路にはみ出して置いている追加の什器のことが、これらも売場がデコボコに見える要因です。

このように、売場のデコボコは、店内のきれいな佇まいを害してしまいます。
デコボコを防ぐにはどうしたらよいのでしょう。
それはカンタン。
空間規制をすればいいんです。

什器のサイズは縦横奥行き、そろえる。
POPやプロップスなどのディスプレイ用品は什器の中に収める。
もちろん、展示や陳列している商品も什器の中に収めます。
まずはこれにつきます。

商品を含めたすべてのディスプレイ用品がきっちり什器内に収まっているお店はきれいに見えます。
什器の色や素材を統一すると、さらにきれいに見えるでしょう。

あなたのお店の什器はデコボコになっていませんか。
今一度点検してみましょう。

(vmd-i協会事務局)